
いったい森のどこにあるのかも分からないお花屋さんでしたが・・・

「意外とすんなり見つかりました〜(テヘッ」

「こんにちはーマーガレットおばさんはいらっしゃいますかー!」

すももはどうにか中に入ろうとしますが、大きすぎて入れません。

「誰かいませんかー!」

いくら叫んでも返事がありません。ふと見ると、目の前にあるのは大好物の猫じゃらしではないですか!お腹が空いていたすももは、少し頂くことにしました。
「うまいにゃ〜」もしゃもしゃ
「ちょっと誰だい!うちの商品勝手に食べてるヤツは!」

「おやまぁ!たまげたよ!随分大きな子猫ちゃんじゃないかい!」
マーガレットおばさんはどんな猫のことも「子猫ちゃん」と呼ぶのでした。

「あ、マーガレットおばさんでしょうか?すももと申します
では、失礼してごあいさつのチューを・・・」

「あらあらあら・・・まぁ、なんてご挨拶がきちんと出来る子猫ちゃんなんでしょう!」
マーガレットおばさんは噂通りとても優しく迎えてくれました。そこですももは今まであった出来事をおばさんにお話しすることにしました。
『小人のパン』を食べて小さくなってしまったこと。元に戻ろうとして大きくなりすぎてしまったこと。このままじゃ魔法使いにしかられてしまうこと・・・。

「そうかいそうかい。それで訪ねてきてくれたんだね〜。でも、ごめんよー。子猫ちゃんが元の大きさに戻れる方法はおばさんにも分からないんだよ・・・・
あらあらやだよ〜泣くこたぁないよ・・・」

おばさんは、落ち込むすももが大層可愛そうになりました。
「子猫ちゃん。帰っても魔法使いに叱られちゃうんだろ?それならずっとここに居てもいいんだよ?うちも今バイト募集しようと思ってたとこなんだよ。子猫ちゃんが大好きな猫じゃらしもたっぷりあるからね。
さ、一度練習してごらん?」

「お花は〜いらんかえ〜」

「・・・って、おばさん・・・そういう事じゃなくて・・・」
すももは、お遣いを途中で放棄する訳にはいかないから、ちゃんと元の大きさになる方法を探したいのだと告げました。
「そうかいそうかい。なんて賢い子猫ちゃんなんだろうね〜」
おばさんは、とても残念がってくれましたが、すももはおばさんに別れを告げようとしました。
「あ、子猫ちゃん。ちょっとお待ち。これを着けてお行き」
そう言っておばさんは、すももの首輪にピンク色の実でできたステキな首飾りを着けてくれました。

「これはね・・・えーっとなんて名前だったかねえ・・・名前は忘れちゃったんだけどきっと子猫ちゃんの力になってくれると思うよ」

すももは、マーガレットおばさんにお別れとお礼のチューをして再び出掛けることにしたのでした。
「おばさんありがとうー」
落ち込んでばかりはいられません!すももはおばさんにちょっぴり元気をもらったので再び歩き始めました。(おぉ!なんかメルヘンなってきたかもー)

「カエルのおじさんのプチ情報のコーナー♪
あれは、『みんなン実』というとっても不思議な力を持った実なんじゃな。ま、これ、下から読んでも上から読んでも『みんなの実』って事なんじゃがな〜わっはっは」
つづく
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「ネジのあしあと日記」のネジさんがコメント欄でステキなお話を作ってくれたので、ただ今その続きを創作中です。